油温計プチトラブル
もう一発「熱」ネタを。
7月最初の土曜日、会社のクラブのみなさんと近場をまわるツーリングに行ってきました。全行程200kmの軽めの日帰りツーリングだったのですが、標高1500m級の高地だったのでメッシュジャケットは失敗でした。とはいえ下界に降りればそこは灼熱地獄。この時期でこれでは先が思いやられます。
皆と別れた後、ひとりでいつもの峠道を下っていた時のこと。それまで安定して120度台を示していた油温計の表示が乱高下をはじめました。マイナスなんてありえない値を表示してみたりしたあと、そのうちに「LLL」を指したきりになってしまいました。峠を抜けた先のコンビニで停車。何気なくセンサ部分のケーブルを引っ張ってみたところ、センサとケーブルをハンダ付けしたところからスルっと抜けてしまいました。
ハンダの融点より高い温度がかかったのか。でもハンダの融点は最低でも180℃くらいのようですので、さすがにそれはないと思われます。そもそものハンダ付け不良か、ドレンボルトの貫通穴を通して染み出してきていたエンジンオイルの影響があやしいです。抜けてしまったケーブルを同じ向きに差し込みなおしたら表示は復活しましたのでセンサは生きていますが、修理するためには硬化したエポキシからセンサをほじくり出さなければならないので事実上不可能です。
幸か不幸か、製作過程で温度計基板を壊してしまい新しいものを調達しなおしていますので、センサ部分単品は在庫あり。さらにドレンボルトも新品が眠っています。なので対策品を再製作することにしました。
対策その一。ドレンボルトにあける穴は貫通させず寸止めにする。
取り付けのときはまったくオイルが出てこなくて本当にオイル流路なのかと疑ったサービスホールですが、その後の実使用で侮れないほどの油圧がかかっていることがわかりました。
センサ周辺はダイソーエポキシ接着剤で埋めてありますが、このセンサのリードとエポキシの間の微細な隙間からオイルが滲み出していました。漏れたオイルは毛細管現象でケーブル内部を伝い、コネクタ部分まで達していました。よって今回はドレンボルトにあける穴は貫通させないことにします。センサがオイルに触れないので厳密な意味での油温の計測はできなくなり、クランクケースの温度を測っていることになりますが、そもそもが目安程度のものなのでよしとします。
対策その二。ハンダ付けする場所をできるだけドレンボルトから遠ざける。
全長20mmのドレンボルトにφ2.1深さ19mmの止め穴をあけ、さらにφ4.1のキリで深さ8の段付穴に加工します。もちろんボール盤を使用。
穴の中が段付きになっているのがわかるでしょうか。
前回はポンチ打ちに失敗して穴がセンターずれしていましたが、今回はまあまあ成功したようです。
段付部に外径φ4内径φ3のアルミパイプを挿し込み、PVCチューブとの接続の足がかりにします。エポキシ接着剤で接着。
センサを挿し込んで接着し、PVCチューブを被せてから熱収縮チューブで仕上げます。
出来上がったものを車体に取り付けて試運転、結果は上々です。
ここだけ新品部品なので、くたびれた周囲に比べてメッキの輝きが目立つ点が、気になるといえば気になる、かな。
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