電動工具を考える
エキパイ磨きのためにまずは道具を揃えます。
この手のWeb情報をあさるとまず間違いなくヒットするのがオフセットサイザル。ディスクグラインダにセットする研磨工具です。
サイザルというのはもともと植物の名前でして、葉の繊維は耐水性が良好なため漁業用のロープなどに加工されます。麻縄みたいなもんですね。このサイザル麻をくるっと丸めて、複数個ディスクの平らな面外周部にオフセットして配置したものがオフセットサイザル。サイザル麻の間に空間があるので冷却効果があり、高速回転でもいわゆるバフ焼けを起こしにくく、回転数を上げられるので作業効率が良いというものです。
いいこと尽くめのオフセットサイザルですが、難点は入手性と価格でしょう。少なくとも近所のホームセンターには置いてありませんでしたし、通販で通常の研磨ディスクの3倍強の値段がします。
ここで注目すべきは「高速回転」「バフ焼け」というキーワード。研磨用途のディスクグラインダは回転数が変えられるものを使わないとダメだという理由がここにあります。
一般的な安物のディスクグラインダの回転数は10000min-1程度ですが、このスピードで普通の研磨刃物を使うと、加工物表面は相当熱くなります。熱くなると焼けてしまうわけで、焼け取りをするはずが逆に焼けを増やしてしまうことにもなりかねません。
実は本番の作業を始める前に、見えないところをフェルトバフ+青棒で軽く磨いてみたのですが、見る見るうちにうっすら焼けてきて、だめだこりゃって感触は持っていました。ちなみにうちにはディスクグラインダがありませんので休日の前の日に職場から借りてきて試しました。
さて、オフセットサイザル+オフセットフェルトを購入するか、回転数が可変できるディスクグラインダを買うか。どちらにしてもあまり一般的なものでないので通販かヤフオクに頼らざるをえず、送料もかかるので結構な出費になってしまうのは明らかです。
ふとここで、ディスクグラインダの回転速度を可変するための電子回路を外付けにすればと思いつきます。
グーグル先生にお伺いを立ててみると、世の中には同じことを考える人がいるもので、秋月の「トライアック万能調光器キット」を使うとよさそうなことがわかりました。
同キットは定格20A、35A、40A品の三種類があってお値段も600円からとリーズナブル。ただし秋月なので送料が無条件に500円かかるのと、キットに含まれているものだけでは完全なものにはならず、ケースやコンセント、ヒートシンクなど、こまごましたものを別途調達する必要があります。ポチる寸前までいったのですが、銀行の残高を確認すると30円足りないことが判明してあえなく撃沈。
自宅にある電動工具は基本的に木工用のものばかりです。丸ノコ、紙やすりをセットして使う平面研磨用のサンダー、そしてコーススレッドのねじ込み用途で買った充電式ドリルドライバー。この中で使えそうなのは松下の充電式ドリルドライバーEZT168ですね。
こいつはトリガーの引き量に応じて速度が可変できます。ただ残念なことに7.2Vニッカド充電池が寿命で、たとえ満充電にしてもコーススレッドを10発も打ち込むとガス欠になってしまいます。充電式電動工具のバッテリーは純正品を買うと恐ろしく高く、下手をすると安物の本体が買えちゃいます。なのでいままで充電池購入をためらっていました。結局、オフセットサイザル、可変速ディスクグラインダ、トライアック万能調光器キット、充電式ドリルドライバーの充電池の四者を天秤にかけて、最も汎用性が高くて後々重宝しそうなドリルドライバー充電池を購入することにしました。
互換バッテリーで有名なロワジャパンに行き、松下の品番でEZ9066を検索、三種の互換品のうちセルが三洋のEY9065-SAは販売終了でしたので、やむなく中華セルEY9065-Cをポチりました。送料込2590円也。ロワジャパン自体は、振込みの確認や発送の連絡が早くて好印象でした。
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