メガトライオーバルのリペア
ブログネタとして面白いかなぁと始めたヨシムラマフラーのリペアですが、淡々と作業を進めてしまってぜんぜん記事にしていませんでした。いつもなら途中経過とか今後の見通しとか無理にでも写真と文章をひねり出すんですが、今回の案件についてはどーもそんな流れに出来ませんでした。一番失敗したなぁとおもうのが、作業前の写真をほとんど撮っていなかったことです。
中古ヨシムラメガトライオーバルが自宅に届き、開梱してひとまず現状を撮ったのがこの写真です。漠然と全体を撮っていて肝心な部分がおろそかになってます。小物ばっかり扱っているせいでしょうね、エキパイやマフラーなどの大物の写真撮影は苦手です。カメラ本体と腕を磨かないといい写真は撮れません、ハイ。この時点ではマフラーには手をつけないつもりでした。焼けたエキパイをキレイにするくらいでいいやと。なのでマフラーの詳細写真は皆無です。エキパイの写真は前々回の記事にあるとおり。これも凹み部分の詳細写真を撮り忘れてます。
さてエキパイ磨きから。電動工具でカシガシ削る前に、20年もののステンマジックを試してみました。
ステンマジックはテンパーカラーの除去には絶大な威力を発揮します。薄茶色に焼けていたところはすぐに光りを取り戻しました。
チューブ内で固形物と液体が分離していましたが、外側からモミモミしたらちゃんと復活。ある意味すごいです。
続いてディスクグラインダーにナイロンディスクを装着して削ります。近所のホームセンターで購入。番手は不明ですが細目とあるので180~240番程度のはずです。が、実際にはもうちょっと番数が大きい気がします。これは手研磨用のシート状ナイロンタワシなどでも同じ傾向みたいですね。
ディスクグラインダーはエキパイの二股部分などの入り組んだところに刃物が届きませんし、いわゆる研磨焼けが起きやすいので、すべての工程をこれでこなすわけにはいきません。ってことで紙やすりによる手研磨が必要です。紙やすりっていうと木工用の茶色いやつを連想してしまいますが、実際に使うのはもちろん耐水ペーパーと布ヤスリです。#240の布ヤスリから始めました。
この写真は#320で研磨完了した状態。黒いブツブツが残っていますが結構深いので、これを消すためには240番程度ではダメでもっと荒いヤスリが必要。荒いヤスリの削り目を消すのは大変だしパイプの肉も相当薄くなりそうなので、このくらいで妥協しておきます。ここまでは屋外での作業。
余談ですが、基本的に作業が出来るのは平日の深夜で、夜では出来ないことを休日の日中にやるというパターンで動いています。皆が寝静まった深夜、寝室の隣にある書斎(という名前の作業部屋)で電動工具をガンガン回すのは無理。粉塵やケミカル臭が出る作業も部屋の中ではやりたくないです。なので布ヤスリまでは休日昼間の作業でした。
休みの日はいろいろ忙しいので落ち着いて趣味の作業に没頭している暇がありません。ちゃっちゃっと店を開いて削って仕上がりもそこそこに店を畳んで、写真もほとんど撮らず。
深夜は室内でひたすら耐水ペーパーで水研ぎです。400、600、800、1000、1200と進めます。耐水ペーパーは水でキリコを落としながら研磨できるので、思ったより埃が立ちません。ただし手はぼろぼろで汚れは洗っても落ちず、普段使わない筋肉を酷使するために翌日は腕がパンパンです。手が真っ黒なのでカメラに触るのも嫌だし、なにより絵面が変わり映えしなくて面白くなさそうなので、ここでもまったく写真を撮りませんでした。
1200番までかけた後、充電ドリルドライバ+フェルトバフに青棒をつけて磨き、最後はピカールで仕上げました。かなり妥協しています。遠目ではよく光っていますが、よく見ると消しきれていないキズが無数にあります。ここまでで都合2週間もかかっているんですけどねぇ。
当初、磨き仕事はここまでにして車体に装着してしまおうと考えてました。が、マフラーのヨシムラエンブレムがあまりにも寂しい状態だったので、せめてここだけでもという気になりました。再リベットするにはハンドリベッタが必要ですがもちろん持っていない。近所のホームセンターを三軒はしごして、サイズ違い60発玉付きで1500円の安物が売られているのを確認後、エンブレムのリベットを外したのが運の尽きでした。
ヨシムラのエンブレムとJMCAのプレートはともにリベット止めですが、裏側に耐熱の両面テープも併用して取り付けられています。リベットの頭をキリで飛ばし、両面テープはカッターの刃を入れて慎重にはがしました。ヨシムラエンブレムは一応再生を試みています。アトムハウスペイントの塗料剥離剤で塗装をはがし、軽くペーパーでこすってみました。しかし真鍮の薄板は曲がりがひどく、どうやってもキレイになりそうにありません。エンブレムの下、マフラー本体には軽い凹みがありました。エンブレムの脇にも大きな凹み、角にはガリキズ。どうにも気になって仕方ないです。この時点でリベッタは購入決定していたので、思い切ってマフラー本体もカシメをあけることにしました。
ちなみに写真に写っている緑色のスライム状のものは、剥がした後の両面テープの残骸です。
ちょっと絵が荒いんですが、ヤフオク出品時の商品説明写真から抜粋。ヨシムラエンブレムの右脇に陥没があるのが見えます。
マフラーの凹み修正は板金仕事です。万力に固定した当て金を入れハンマで叩くのが基本。もちろん自宅では出来ないので、昼休みとタイムカードを押した後の退社後のひと時に、職場の作業場でガンガン叩きます。
当て金の入らない細いところは最初から諦めてましたが、やりやすい場所でも完全には凹みが消えません。板金って難しいなぁとあらためて感じつつ、まあなんとか納得のいく形にするまでに3日かかりました。この間もただ夢中でプラハンを握っていたので、まったく写真は撮らず。
気が済むまで叩いたら次は磨きです。ガリキズは鉄ヤスリで大雑把に整え、あとはエキパイと同じ手順でひたすら研磨します。もうホントにひたすら磨くだけです。くたびれました。もちろん写真は無し。
磨きが完了したマフラー本体です。右の写真中央上付近が波打っているのがわかりますね。もともとはこのあたりに大きなヘコミがあったんです。この状態になるまでに都合10日かかりました、ハイ。エンブレムは新たに調達。黒塗装を剥がしてちょっと磨いた、元のエンブレムとの比較です。やっぱりヤフオクです。ヤフオクに売っていないものはない、ですよね。
サイクロンではないと思うので厳密にはウソですが、チタンでも触媒付でもないので三者択一の結果これになりました。Goose350につけていたサイクロンのエンブレムとちょっと似てていい感じ。
あとはリベッタでパチパチと組み立てて完成です。全体写真は車体に組み付けてからお届けします。
<3/23追記>
ヨシムラのサイトにあるメガトライオーバルの説明によると、正式には「メガトライオーバルサイクロン」というようで、サイクロンの名称が冠せられているのですね。ってことは調達したエンブレムはあながちウソでもないようです。
コメント
2件のコメントがあります
相変わらずスゲーな(^^;;
ばったもんエンブレムつけたら程度上の商品じゃないですか!
次にお会いするのが楽しみですね。
あー、どうもです。
たぶん実物見ると程度中の上くらいになると思いますわ(笑
取付ボルトや液ガス調達など取り付けの下準備中なので、完成披露にはまだまだかかるかなってとこです。