バンダイ 1/144 カプリコタイプ の製作
- カテゴリ: プラモデル > 1/144 バンダイ WM カプリコ
- 投稿日時: 2020/09/28(月) 23:26:01
例によってツイッターのモーメントにまとめていますので時系列に沿った詳細はそちらを見てください。
そもそもこのキット、正月に実家から引き上げてきた当時物積みプラのひとつでして、もともとの所有者は弟氏でした。放映当時、兄弟間で謎のすみ分けが行われてまして、1/100 はオレ、1/144 は弟氏が集めることになってました。1/100 でギャリアが発売されないと知ったときのオレの落胆具合は想像してくださいwww
間接はポリキャップもなくほぼ挟み込みの構造。だいぶ苦労したみたいです。後ハメ加工なんて考えもつかなかったんでしょう。間接のキーになるパーツが折れてました。一緒に心も折れてしまったんでしょう。
塗装の剥離は水抜き剤を使用。シンナー風呂は金がかかります。すぐにきれいに剥がれなかったのは、合わせ目消しで使ったヤスリの番手が荒くて塗料がガッチリ食い込んでいたためでしょう。はみ出した接着剤の上もなかなか取れませんでした。
可動のためというより塗装の手間を減らすためにポリキャップ化しました。手持ちの PC-5 というポリキャップ使用。バンダイのポリキャップはポリキャップ研究所が詳しくて助かります。 PC-5 はまだ入手できそうなので 1/72 レイズナーシリーズから拝借しました。
下半身はアルミの 3mm 軸を主体にしてます。
足首は設置性を上げるためにボールジョイント化します。3Dプリントパーツを埋め込みました。
肩はポリキャップのランナーのセンターに0.5mmの貫通穴を開けたものを使います。軸はダイソーのピン針。このピン針は大量に入っていてかつニッパで切断できるので重宝してます。
ポリキャップランナーのセンターに穴あけするのは至難の業だったので、3Dプリンタで簡単なジグを作成しました。
関節のポリキャップ化が終わって全体を仮組みしたところです。カプリコに限らずこのシリーズ、劇中とはプロポーションが全く異なるのですが、そのアレンジ具合が秀逸です。特にバランスとかいじらずにこのままで行くことにしました。
ちょっと悩んだのがディテール。小スケール故に省略されているところはあちこちにあります。例えばこの画像の矢印部分。これは手すりというかハシゴです。コの字に曲げた真鍮線などに置き換えると見栄えがするところ。でも今回はこのあたりを一切弄らないことにしました。塗装で楽しみたかったのですよ。
ただし、肘関節の油圧シリンダだけは作り変えました。ここのギミック、ずっと気になってたんです。曲がるけど動力が伝わらない機構だったんですわ。ユンボなどの建設機械と同じような感じにしたかった。ピストンロッドはアルミ丸棒、シリンダはプラパイプからひねり出しました。
コクピットの窓は塗装でガラスを表現するのが無理と判断してくり抜いてしまいました。
開口してしまったのでコクピットをつくらないとならなくなりました。シートとダッシュボードをそれらしく。
イメージの話ですが、このウインドゥは真っ平らではなくてバブル形状だと思うんですね。なのでオス型を作ってヒートプレスで絞りました。
一式揃いましたので洗浄しサフを吹き、内側にジャーマングレーを吹きます。
カプリコといえばこの色、トロン・ミランの乗機にします。すっかり忘れてましたが当時作った 1/100 もこの色だった気がします。
手足の黄色いところは、影色としてレッドブラウンを吹いてからダークイエローでグラデーションをかけ、ハイライトはタンでドライブラシ、スミ入れはブラウンとしました。
メカっぽいところと足首より先は、ネービーブルーとニュートラルグレーでグラデーションとし、ハイライトは軍艦色(1)。
塗装では胸の装甲が一番悩んだところ。劇中ではほぼ黒なんですが黒いところを黒く塗ってしまうと取り返しがつかないのは経験済み。なのでグリーン系に振ってみました。RLM70 ブラックグリーン、ニュートラルグレー、RLM82 ライトグリーンです。
トロン機を仕立てるにあたって是非とも作りたかった小物がこれ、コンテナです。劇中ではホーラ二度目の襲撃に対応するため出撃するアイアンギアを見守る時にこれを背中の荷台に積んでます。
作り方はオーソドックスにプラ板箱組です。側面のモールドは本来凸と凹が逆なんですが、まあそこは雰囲気ということで。再現するのが面倒だったわけではありませんww
輸出用の木枠梱包と同じような部品取りになってしまいました。金属のコンテナってあまりじっくり見たことないんですよね。
コンテナの固定は鉄ワイヤーだろうということで、百均で買ったアクセサリー用ワイヤーを使用。真鍮パイプに通し輪っか状にしてカシメてます。現実のワイヤーの固定方法と同じ。締め上げるためのガチャが必要ですがスケール的にオミットしました。
尻のマフラーやホバーノズル、機銃とかを取り付けていきます。
ギャリアのバズーカ。トロン・ミランっぽい小物といえばこれというくらいメジャーな代物です。積みプラのギャリアから拝借。
ここまでで基本塗装は完了。普段ならこれで完成宣言してしまうところですが、ここからもうひとひねりします。ウェザリングですね。
エナメル塗料のダークグレイとレッドブラウンを使って、塗装剥がれとサビを描き込んでいきます。スポンジチッピングも併用。
スミ入れ塗料のブラウンでウォッシングもします。
Mr.ウェザリングカラーのサンディウォッシュは砂埃汚れの再現に使用しました。この塗料は初めて使いましたが、なかなかおもしろい効果が出ますね。ツヤ消し面に使うとこびりついて拭き取れないのが難点といえば難点。事前にクリアコートしとく必要がありそうです。
時間に余裕があったので台座を作ることにしました。百均の額縁とニスと樹脂粘土です。磨き過ぎで下地が出ちゃったり。
ってことで完成。ウェザリングを含めて塗装の楽しみを存分に味わうことができました。またこういうのやりたいですね。
タイトルの「You're not ready yet, right?」は劇中のトロンの台詞「修理が終わっていないのに出撃なのかい?」を怪しく意訳しました。
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