フロント周りの分解
- カテゴリ: カスタマックス4×4
- 投稿日時: 2005/10/17(月) 22:22:10
リアに続いてフロント周りのフリクションロス低減のための作業を行います。まずは分解から。
アッパーシャーシを外した状態です。この状態で(1)ステアリングモーターユニットAssyが外せます。ネジを抜いて(2)フロントアッパーフレームを外します。
余談ですが、ON/OFFしか制御できない(1)は「サーボ」とは呼べないことは皆さんご存知のとおりです。
(2)フロントアッパーフレームです。べベルギヤやデフギヤ、デフギヤ側のユニバーサルカップなど、ほとんどの回転物の上側の軸受けになっています。当然ながらフロントアームを保持する穴もあります。
(3)センターシャフトAssy、(4)デフギヤAssy、(5)フロントアームAssy、の3つの部材に分かれます。
(4)デフギヤAssyと(5)フロントアームAssyは、(6)ユニバーサルシャフトでつながっています。
デフ側とフロントアーム側両方ののユニバーサルカップは六角穴で、ユニバーサルシャフトも変形六角棒です。カップ内に過剰なまでにグリスが詰め込まれているのは、潤滑というよりは組み立て効率の問題と推測されます。
(3)センターシャフトAssyは(7)センターシャフトと(8)ベベルギヤで構成されています。
リアからの駆動を伝えるセンターシャフトの先端にベベルギヤがあり、デフギヤのベベルと直接かみ合います。歯数はすべて10Tで速比は1:1です。ベベルの根元のボスが軸受けの役を果たします。
(7)センターシャフトは対辺2.5mmの六角棒で長さは77mm。(8)ベベルギヤには差し込まれているだけです。ここのガタはかなり大きく、モーターユニットを外して車体をリア側に傾けるだけで抜けてしまいます。そんなわけで、ベベルのバックラッシは成り行き任せですね。
アルミテープでシャフトを太らせてギヤに圧入することにしました。圧入済みのセンターシャフトAssyを取り付けるときは(1)ステアリングモーターユニットAssyと基板も浮かせないといけません。軸方向のガタはほとんど0mmにします。
ちなみにホイールベースを変更したい場合はこのセンターシャフトの長さを変えなければなりませんが、短くする分には単に切ればいいですね。
(4)デフギヤAssyをばらしてみたところです。
基本的にはリアのギヤデフと同じようなつくりですが、センターシャフトAssyのベベルとかみ合うベベルギヤはデフギヤのアウターケースと一体モノです。アウターケースの外周部は円筒形で、フロントアッパーフレームと下のメインフレームに直接接触してしゅう動します。よって、Assy状態で外周部をペーパー仕上げして引っかかりや段差をなくします。
(5)フロントアームAssyは(9)シャフト、(10)フロントアーム、(11)プラベアリングで構成されています。
赤いプラベアリングは外径φ6×内径φ4×厚さ2mmでリアとは内径が異なります。内外径の差が片肉1mmで、このような規格のベアリングは市販されていませんので交換は難しそうです。
フロントアームの穴内側は段付加工されていてプラベアリングで挟み込むようになっています。ホイールナットを閉めこんでいくと回転が渋くなってくることから、シャフトが短いかベアリングが厚過ぎるようです。ボールベアリングなら剛性を得るための一般的な受け方なのでこれでいいのですが今回はNG。ちなみにホイール側のプラベアリングのみを外して組み立てると、ホイールの回転ムラは出ますが回転はスムーズです。
シャフトは伸ばせませんのでプラベアリングを気持ち薄くすることにしました。ランナー跡などもきちんと成型してあげます。
削り加工に抵抗がある場合は、外径φ3×内径φ2のワッシャを見つけてきて、シャフトとホイールの間に挟むという手もあります。
さて、デフギヤAssyの左右方向のガタは、ベベルギアのバックラッシに直接影響します。デフの片ぎきの原因にもなるでしょう。ガタは実測で0.9mmくらいですが、この数値、なかなか侮れません。シム板のようなもので規制してあげるとよいのですが、手持ちの資材にうまいものがなかったため今回は保留です。
これらの微調整を行って組み立てなおしました。走行インプレは次回に。
Tweet
コメント
この記事へのコメントはありません