純正ベアリングを入手しました。ちょっと本気になったわけです(笑)。送料込み1840円、セットには14コのベアリングが入っているので単価は約130円になります。これは安いですね。外径φ6軸径φ3幅2で噂どおりのシール無し。ボール保持機(リテーナ)は鋼板プレス品でグリスも初期充填されています。ちゃんとしたベアリングです。
中央下が今回購入のシール無しベアリング。上段は左から630ZZ、XMODS標準プラベアリング、M3用小型丸平ワッシャ
フロント周りから作業を行います。まずは成型品のバリや荒れを落とします。しゅう動部は#800のペーパーで磨きます。
ナックルの構造はカスタマックスとほぼ同じ。2コのベアリングでナックル内側の段付部を挟み込むものです。標準のプラベアリングを使って組み上げてみるとシャフトのφ3部長さが長すぎるためかなりのガタが出ます。M3用小型丸平ワッシャ厚さ0.5tを挟むとガタはほぼなくなることから、2コ使いのベアリングは630(幅2)と630ZZ(幅2.5)を併用するとよさそうです。
最初は内側をシール付、外側をシール無しにして組んでみましたが、これだとシャフトが内側に0.5mmオフセットすることになり、ユニバーサルジョイントが内側に押され気味になりました。ステアニュートラルのときはまあまあですが、フルステアで問題発生。
ナックルの垂直方向のピンに対して車軸は後方にオフセットしています。つまりステアを切るとユニバーサルカップの位置が左右に動く構造です。さらにこれは不可解なのですが、垂直方向のピンは上と下とで同芯ではありません。
デフギヤに近い右のナックルはよいのですが、左はステアを左へ切ると車輪の回転が渋くなります。ユニバーサルカップが車体内側に押され、逃げる場所が無いので駆動シャフトで突っ張ってしまっているようです。サスペンションの動きも悪くなります。
内側をシール無し、外側をシール付に変更。だいぶよくなりましたがまだ渋いです。
ユニバーサルシャフトのデフギヤ側D断面部分を削り軸長をほんのちょっと短く加工。
さらに左ギヤボックスのベアリングのヌケ止めになっているシャーシの凸部を少々削りました。
また、ベアリングの外輪とホイールのボスが干渉している気配がしたので、カスタマックスと同様にテーパーに削り込み。あとはホイールナットの締め加減で調整し、緩み止めとして微量の瞬間接着剤を使用しました。
余談ですが、ナットの締め具合で調整するというのはちょっとシロウトくさいですね。できればシム調整にすべきでしょう。
また、左フルステアでステアリングロッドとベベルギヤが干渉していたので、ステアリングロッドも加工しました。このステアリングロッドの加工は、偉大なる先人の皆さんが行っている「フラグマン式電子的舵角改善」http://ikinari-rc.com/xmods/ と同じ内容になると思います。電気的にはなにもいじっていないので、実際の運用上はまだベベルギヤとステアリングロッドは干渉しないはずですが、単に気持ち悪かったので。
ベアリングは脱脂後シリコンオイルを塗布。低粘度のベアリングオイルを手に入れるべきかな。脱脂には銀塩写真用のフィルム缶にZippoオイルをいれてシェイクする方法をとりました。実にミニ四駆的ですがびっくりするほどグリスがよく取れます。