最終更新: 2023/07/28(Fri)22:35

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3Dプリンタ(14) ボーデンエクストルーダとの別れ

3DSM Prusa 、水面下で着々とやってます。
いや別に隠し立てしてるわけじゃありません。ちょっといじっては確認の出力、面白そうなデータを Thingivers で見つけて出力してみてうまく行かずに試行錯誤、っていう無限ループにはまってます。

ちょっと前の話ですが、Thingivers からリザードンのデータをいただいてきました。ヒトカゲの最終進化型ですね。
で、何度やってもうまくいきません。

★失敗品
ここまで出力できて、あとがだめです。サポートが倒れていたり、気付くとノズル詰まりのような症状で吐出できていなかったり。

ノズル詰まりのようなというのは、エクストルーダからコツコツ音がして樹脂が出てこない状態。明らかにステッピングモータが脱調してるわけです。
炭化した樹脂がノズルに詰まってるんだろうと、ホットエンドをバラして掃除してみますが一向に良くならない。どうも原因は他にありそう。

★スライス
Slic3rにはツールパスを表示する機能があります。問題が起きているあたりを見て、なんとなく閃きました。ちょうどこのあたりは島が点在するレイヤなんですね。

島と島の間をノズルが移動する時は、溶けたフィラメントが垂れてこないようにズルズルっと鼻をすすります(表現が汚いなぁ)。この押し出しと逆方向にモータを回転させることをリトラクトといいます。
ボーデンエクストルーダの場合、ボーデンチューブの抵抗とかフィラメントとチューブの隙間とかの影響でちょっとだけ反応が鈍いので、リトラクトは多めに設定するのが一般的。最低でも2mmくらいは引き込みます。場合によってはもっと増やします。
で、島がたくさんあってリトラクトが頻発すると、脱調して供給が上手くいかなくなるってことかなと予想。

試しにリトラクトの量を減らしてみると、糸引きは酷いですが脱調はしなくなりました。どうやらビンゴの模様です。

リトラクトが原因なら、エクストルーダをボーデンタイプからオンキャリッジに変更すれば、問題は一気に解決するでしょう。デルタ以外の3Dプリンタの殆どがオンキャリッジタイプを採用している理由はこれなのかもしれません。

ボーデンタイプの利点は、ヘッド周りの重量が軽くなるので加減速と速度を上げやすいということ。でもキンキンに加速度を上げると振動もするし音もうるさい。つまりメカ寿命を縮めているわけで、あまりいいことはないように思います。
経験的な話ですが、個々の可動軸の加速度が装置全体のサイクルタイムに与える影響はそれほど大きくありません。造形にかかる時間を縮めるには、軸の加速度以外のところ、段取りとか前処理とか、そのあたりを改善したほうがずっと効きます。

ってことでボーデンタイプのエクストルーダをオンキャリッジに改造することにします。

★SketchUPで設計
例によって SketchUP でキャリッジ周りを検討。アダプタ的な部品を一つつくれば良さそう。アクリルのスライダを上下から挟む形で組み立てるので分解組み立て性はとても悪くなりそうですがまあ致し方なし。

★アダプタでオンキャリッジ化
形状が単純なので特に問題もなく出力完了。早々に組み立てました。
フィラメントの導入部分には、短く切ったPTFEチューブをガイド代わりに配置しました。

★スプールホルダ
床置のフィラメントスプールホルダではこのオンキャリッジエクストルーダに対応できないので、貫通軸タイプに変更し上部へ移設。重量物を高いところに配置すると振動に対して不利ですが、この程度の機械では影響は軽微と思いたいです。
設計するのが面倒だったので Web を探していい感じのものをいただいてきました。( ごめんなさいどこからダウンロードしたのかわからなくなってしまいました。確かドイツの個人サイトだったと思います )

★リザードン上半身
出力途中で失敗したリザードンの下半身はもったいないのでそのまま使うことにして、上半身だけをあらためて出力。自動生成されるサポートが細くて頼りなく、倒れてしまいがちなので、顎の下と手の下に立方体を配置しました。糸引きや層ズレなど怪しいところもあるけどなんとか完走しました。

★リザードン完成
切り口を整形して瞬間接着剤で合体。完成です。

ちなみにポケモンばかりつくってますがそれほど思い入れもないので念のため。

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