3Dプリンタ(18) 24V化計画
- カテゴリ: 3Dプリンタ
- 投稿日時: 2016/11/27(日) 21:45:21
「ああ、マジンガーZが空を飛べたらなぁ」という前振りが数週に渡り続いた後、満を持してジェットスクランダー登場!みたいな演出と思ってくださいwww
電力不足によるヒーテッドベッドの昇温限界を打開するため、24Vの別電源を増設します。
まずは計算。間違ってる可能性もあるので、もし同じことを考えている方がいらしたら、ご自分でちゃんと検証してからにして下され。以下殴り書き。
ヒーテッドベッドの抵抗測定→2.0Ω
オームの法則から
電力(P)=電圧(V)×電流(I)=電圧(V)×電圧(V)÷抵抗(R)=V^2÷R
24^2/2=288W
ということで電源の容量は300Wあればよさそうです。12.5Aですね。ってマジか。
いやよくよく思い返してみると、ヒーテッドベッドの配線は12Vと24Vで繋ぐ場所が違いました。24Vのときはパッド1はオープン、2がプラス、3がマイナスです。パッド2とパッド3の間を計ると抵抗は5Ω。
24^2/5=115.2W
115.2/24=4.8A
ああびっくりした。というわけで余裕をみて10A(240W)品を発注。AliExpressで1694円です。
GEN6の増設基板もいじらないといけません。ATMegaからの信号とヒーターの24Vはフォトカプラでアイソレートすることにします。その必要は多分ないです。既設の12V電源と新設の24V電源でそれぞれのGNDに電位差があったりするとヤダなぁってだけ。安物の電源を信用してないんですな。
フォトカプラは東芝のTLP785。入手性と値段の兼ね合いです。
入力1.15V 10mA
ATMegaのI/Oは電圧5Vなので
5V-1.15V=3.85V
10mA*R=3.85V
R=385Ω
3.85V×0.01A=0.0385W
よって信号線には390Ω 1/8Wの抵抗を直列で入れることにします。
動作確認用LEDの電流制限抵抗は
24V-3.5V=20.5V
15mA*R=20.5V
R=1366Ω
20.5V×0.015A=0.3075W
なので1.5kΩ 1/2W でいいですね。
FET周りの回路、つまり Seven Switch 流用部分はそもそも24Vに対応しているのでいじらず。
フォトカプラと1/2W抵抗を共立で手配してさくっと完成。ユニバーサル基板は手持ちがあると思っていたら無くて、あわてて近所のホームセンターに買いに行きました。ホムセンに基板が売っているなんて、なんて幸せ。なおついでなので12Vがとれるピンヘッダを増設してます。基板冷却用のファンとか照明とかに使います。
やがて24V電源到着。11月2日に発注して到着は22日。20日かかりました。時間はともかく、ガワのフレームがひしゃげてたりボール状になったハンダが付着していたりとなかなかな代物でしたよ。まあ安物なんで。
もろもろ繋ぎこんで動作確認。自作回路も含めて問題はなさそうです。
ちなみに既設の12V電源と24V電源のそれぞれのGND間の電位差はほぼ0でした。やっぱりフォトカプラはいらなかったみたい。
データ取りしグラフにしてみました。いいですね。なかなか綺麗なカーブを描いてます。
ただし24Vでも設定温度の110℃には到達せずエラーとなってしまいました。保温用のフタをすればOK。部屋が寒すぎるんでしょう。
12Vの時のデータを取っておけばよかった。確か30分経っても60℃くらいだったとおもいます。
さて、続いてPIDオートチューンってのをやってみましょう。フィードバックで温度を安定化する制御で、ホットエンドとヒーテッドベッドの両方できます。Marlinの機能です。ソースは ichibey さんのブログ。
Pronterfaceのコンソールから直接Gコードを打って実行します。
ホットエンドは
M303 S245 C8
ヒーテッドベッドは
M303 E-1 S110 C8
コンソールに表示された結果をMarlinのConfiguration.hに設定し書き込みます。
結果
Autotune finished! Put the last Kp, Ki and Kd constants from below into Configuration.h
#define DEFAULT_1Kp 53.03#define DEFAULT_1Ki 10.18#define DEFAULT_1Kd 69.07ok
何度か実行するとその都度結果が変わるので、精度はイマイチかもしれませんね。室温など外乱の影響なのでしょう。
今回はここまで。
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