3Dプリンタをつくる(3)
- カテゴリ: 3Dプリンタ
- 投稿日時: 2017/08/29(火) 22:23:37
ガイド張りが完了したので引き続き駆動系を組み立てていきます。
モータ、カップリング、ベルト、プーリなど、主要な駆動部品は全て元の Prusa Mendel から流用。ベルトとプーリはもともとついていた0.2インチ (5.08mm) ピッチの XL を 2GT に換装していますのでそれを。
取り回しを単純化したおかげで、ベルトはだいぶ短くできました。動性能的には良い方向のはず。
ベルトの歯と同じピッチで凸凹を付けて、噛み合わせて固定するようにしました。従来品はのっぺらぼうのアクリル板で挟んでいたので、知らない間に滑ってベルトがたるんたるんになってたんですわ。
2mmピッチ、歯高さ0.75mmの凸凹がうまくプリントできるのか、強度は大丈夫かと心配してましたが、全く問題ないですね。
テンショナとクランプを兼用するのもやめて完全に独立させました。2つの部品をニコイチにするのはコストダウンの常道ですが、概してうまくいかないんですよね。
これでテンション調整時に手が入らなくてイライラすることもなくなります。
駆動系ができたところで仮配線し動作チェック。Zモータが今までの吊り下げ式から押上式に変わったので回転方向が逆になるので、 Marlin の設定をいじって合わせます。
Printrun を起動して各軸のジョグ送りを試みますが、原点出しをしていないのでインタロックがかかっており、軸によって動いたり動かなかったり。とはいえ動くことは動くのでよしとします。
長すぎるモーターの配線をツメて、アルミフレームに沿わせるようにして配線。スッキリしました。
残るはエンドストップ用のフォトインタラプタです。
機械式リミットスイッチを採用する機種が多い中、GEN6 は最初からフォトインタラプタに対応していました。元々は FAIRCHILD の5線式 H21LOB を使うようにデザインされていたようです。ですがこの H21LOB はすでにディスコン。代替品として TCST2103 が推奨されています。VISHAYというメーカー。
割れたセンサは接着すればまだ使えそうですが、できれば別物に入れ替えてしまいたいと。 みら太な日々さんの影響を受けて、だいぶ前にハードオフで買ったHPのジャンクプリンタをバラして得たフォトインタラプタです。都合のいいことに同形状のものが3ケあります。モノはシャープ製?のようですがよくわかりません。
適当なデータシートと基板のシルク印刷、パターンを追って、ほぼ勘でピンを特定。デジタルテスタのダイオードモードで導通確認。
ユニバーサル基板に実装するつもりでしたが方針変更。フォトインタラプタごと基板を切り刻んで必要な大きさに整形。切断は糸鋸を使いました。新しいピラニアンソーが欲しいです。30年モノなので刃がなまくらでさっぱり切れないんです。
基板のパターンをカットして、ハーネスを足に直接ハンダ付け。取れないようにホットボンドで固めておきます。
GEN6 にハーネスを接続し、エンドストップとして機能するかテストします。Printrun から Gコードを流し込んでみるわけです。
遮光していない状態で「M119」と打つと
SENDING:M119
Reporting endstop status
x_min: open
y_min: open
z_min: open
すべてオープンとの返事が。
Zのみ遮光して同様に「M119」と打つと
SENDING:M119
Reporting endstop status
x_min: open
y_min: open
z_min: TRIGGERED
よしよし。
同様にXとYも確認。使えそうです。
Zのドグはプリントパーツ。バネを仕込んで微調整ができるようにします。回転止めのピンはドナーのHPプリンタに使われていたピンチローラーを切断して利用。ピンチローラーなのでかなり硬いです。グラインダで切りました。
ヒーテッドベッドの配線取り回しは何も考えていなかったので現物合わせで。ハンダ付けしたところに繰り返しの力がかかると断線しそうでイヤなんですが、他にいいアイデアもないのでこのとおり。床とこすれるところはスパイラルチューブで保護しました。スパイラルチューブは Prusa Mendel からの流用品。
ってことでひとまず完成です。完成写真をいっぱい貼っておきます。
次回は出力テストと調整について。 Tweet
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