最終更新: 2017/11/25(Sat)23:49

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3Dプリンター / 3Dスキャナーも -kyu-

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3Dプリンタをつくる(1)

ちょっと前の話です。うちの3Dプリンタ、深刻なノズルづまりで造形失敗が多発した時期がありました。

開始直後しばらくは調子よく積み上げていくのに、30分くらい経つと全然射出できなくなる。温度とかパラメータをいろいろ振っても改善されず。ほとほと困ってました。

結果的には、ヒートブレイク内に入っているテフロンチューブの劣化変形が原因で、交換したらあっさり治ったわけですが、そこに至るまで何度も何度も分解清掃と再組立を繰り返す羽目に陥りました。
ちなみに交換品はこれ。1mで68円。

うちの3Dプリンタは 3D Stuff Maker というところのキット品 Prusa でして、エクストルーダはホブドボルトをアクリル板フレームで囲ったボーデンタイプ、ホットエンドは V3、フィラメントは PLA 3mm という、今となってはかなり古い設計のものでした。

エクストルーダを MK8 のダイレクトに、ホットエンドを E3D V6 に置き換える改造をしてそこそこ使える状態にしていますが、既存の駆動系に自作接続部品を使ってそれらを無理やり載せているためメンテナンス性は最悪です。たかがノズルづまりの解消のために、それこそかなり深いところまでバラさないとなりません。

で、思ったわけです。根本から作り直してしまおうと。

ずいぶん前から構想だけは練っていました。メンテナンス性が悪いのは、ヘッドを載せている部分、Xスライダの構造が原因です。

★横置き
レーザーカットしたアクリル板にリニアベアリングを配置したXスライダは横置きされてます。ガイドシャフトが水平方向に並んでいるわけです。で、ガイドシャフトの間、Xスライダの中央に空いた穴からホットエンドが下に突き出している構造。
V3 くらいの小さなホットエンドなら、丸ごと Assy 状態で上に引き抜くことができました。でも E3D v6 となるとヒートシンクも太くてそれは無理。穴を拡大するとしても限界があります。

★縦置き
ガイドシャフトを垂直方向に並べてXスライダを縦にすれば、ヘッド周りの取り付け取り外しが楽になるのは間違いないです。ガイドからのオフセットが大きくなるので垂れやモーメント荷重が心配っちゃあ心配ですが、縦方向の剛性は上がる方向なのでそれほど悪くなるとも思えません。それに世の中の2Dプリンタのほとんどは、このような縦配置のスライダを採用してます。二本ガイドが水平方向ってのは、天井走行クレーンとかのでかいものが多いように思います。

あと、常々気になっていたのが本体フレームを構成しているM8の全ネジ棒。オリジナルの Prusa より前、Mendel とか Darwin とかそのころから継承されてきたフレーム構造です。
どこでも簡単に手に入る M8 の全ネジ棒とナット、プリントパーツを使ってつくられた三角形のフレームは、軽さと強度を兼ね備えたとても良く考えられた設計だとは思います。思いますが、部品点数は多い、調整に時間がかる、部品のレイアウトに制約が多いなど、よろしくない面もたくさんあるのかななどとも考えてしまいます。お値段も意外と高いんですよね。
M8 のネジ棒ということは谷径で 6.75mm。引っ張りには十分強いけど曲げには弱いです。簡単にしなるし振動もするでしょう。
作業性という点でも、本体正面側の横にある斜めのネジ棒がすごく邪魔で、テーブルにカプトンテープを貼るときとかいつもイライラします。すぐそこに見えるのに手が入らないのってイヤじゃないですか。

余談ですが、自分の本業のほうではナットを使う設計は悪とされていて、スパナもボックスレンチも工場内にほとんど無かったりします。基本はバーリングやインサートナットで、電ドラでギュンギュンネジ止めしていくスタイルです。

ってことで、Xスライダを縦にすることと、M8 ネジ棒を使わないフレームにするということだけは決めてましたが、その他は全く考えなしでした。ここまでが6月の終わり頃までの話。

さて、このエントリにも書いたとおり、最近 Fusion360 を練習してます。いずれはスカルプトもやってみたいと思っとりますが、ひとまずは押出と集合演算だけでつくれる単純な形状のみ。うちの3Dプリンタで出力する機械部品程度ならそれで十分です。
で、ふと、もやもやした構想しかできてない3Dプリンタを丸ごとモデリングしてみようかと思い立ちました。練習ですよ練習。この時点ではあくまでも Fusion360 の練習が目的で、実物をつくるのはもうちょっと先かなぁなどと考えておりました。

ホットエンドやノズル、エクストルーダなどのそのまま流用する部品からはじめて、図面が見つかったものはそれを参考に、ないものはノギスで採寸しぼちぼちとモデリング。
スライダをイチから作るのは面倒 ( 実物の話です ) なので、現状のアクリル板をそのまま使う前提で縦置きに。ヒートシンクを保持する部品を新造しておおまかな配置ができたところで、さて、フレームはどうしようかと。

MDFを手加工して果たして精度良く作れるのか。あまり自信がないです。エヌアイシーオートテック とか エスユーエス とかのいわゆるアルミフレームは高そうだし、そもそも個人で入手できそうにないなぁ、などと考えあぐねてました。

そんな折、まさにちょうど今、尊敬するみら太な日々さんで自作3Dプリンタが進行中。DINレールを使ったスライド機構など面白いことをされてます。
で、記事中に、アルミフレームはモノタロウで入手可能、モノタロウは個人事業主として登録できるとありまして。おー、そうなんですね。知らなかった。

早速モノタロウにブツを見に行くと、おやまあ案外安いじゃないですかアルミフレーム。20年くらい前は仕事で多用してましたが最近はご無沙汰でした。数量とかだいぶこなれてきたんでしょうかね。
ちなみに昔は、ナットの形状が特殊なエスユーエスは敬遠して、単純な板ナットが使えるエヌアイシーばかり使ってましたが、モノタロウはエスユーエス押しの模様。

AliExpress でもアルミ押出材は売ってますが、送料が比較的高めなのと、品質がちょっと不安なこと、輸送中に曲がりねじれが発生するリスクなど勘案して、やっぱり国内調達することにしました。
強度計算はしてませんが、えいやぁで 20mm角の SF-2020 に決定。自分で切断するので、ざっくりと大まかに設計して寸法取りし定尺 400mm を7本と、角のところに使うブラケットを10ケ注文しました。アルミフレームは239円、ブラケットは84円。
ただし純正品は高いのでこれに合わせるナットは中国調達。正確な寸法が不明のままイチかバチかで発注。

…あれ、発注しちゃった。Fusion360 の練習だけのはずだったのにねぇ。

★アルミフレームとブラケット
詳細設計が終わる前に部材到着。あっという間です。国内発送なので当たり前です。
ロゴ入りの箱に入って必要最小限の梱包で届きました。いいですね。テレビCMの効果で家族内でモノタロウの知名度は高いです。帰宅したら家人にCMソングを歌いながら渡されましたwww

★Tナット
アルミフレームからかなり遅れて届いたナット。50ケ入で497円。一個10円です。モノタロウで売っているエスユーエス純正品の1/4の値段です。

★Tナットの確認
溝に入れてみました。問題なくフィットしてます。ホッと一息。

設計もぼちぼちと進めて、何気なくこんなツイートを。スクリーンショットは iPhone 版の Fusion360 ビュアーです。

普段は「リツート」とか「いいね」とかとは、ほぼ無関係のツイートばかりしてますので、あれ結構反響あるなぁ、このネタいけるのかなぁなんて思っちゃいました。

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