USB扇風機その2

カテゴリ: 雑記
投稿日時: 2014/06/15(日) 00:25:36

今を去ること3年前、風量アップを狙い羽の大型化、高剛性化を施して使用していたUSB扇風機。その後の報告をしていませんでしたが今はもうありません。次第に回転数が落ちてきて、最後は全く回転しなくなり、一シーズンを待たずにゴミと化していたのでした。

動かなくなった原因はモータ。いわゆるマブチモータ的なブラシのあるDCモータで、過負荷もあいまって早々にブラシが摩耗、ご臨終と相成ったわけです。よほどのことがない限りは壊れたものは修理して使う主義の自分ですが、こいつはよほどの事態でした。

壊した扇風機から学んだ理想のUSB扇風機というものは

羽の直径はできるだけ大きめがよい
羽の材質が柔らかいものはダメ
できればブラシレスモータ

ってな感じです。

風量を稼ぐために羽の直径は重要です。ちなみに市販品のほとんどは回転直径120mm前後です。
羽が柔らかいとピッチ角が安定しないため風量が劣ります。ただし硬い羽は安全面で問題があるので、フィンガーガードは必須となり、それなりに大層なつくり、すなわち高額になってしまいます。

一度文化的なものに触れてしまうと後戻りできなくなるのが人間というもの。街へ出るたび買い物に出るたび、家電量販店やPCショップ、イオン系のショッピングモールなどあちこちのリアルショップでUSB扇風機を物色しました。でもなかなかこれといったものがない。あっても2000円近くしたりして、とてもじゃないけど無理です。

仕方がないので例によってネット通販に頼ることにしました。送料無料のアマゾンで検索。で、こいつを購入しましたよ。

6インチメタルサーキュレーターというものです。

背面です。ネジ頭が錆びちゃってますが、2年も経てばこんなもんでしょう。

側面からフィンガーガードの内部を見たところ。成形品のできは良くないです。ヒケもあるしシボ処理もぼこぼこ。同様に板金の絞り具合や溶接、塗装もかなりいまいちです。機能的には問題ないです。

購入のポイントとなったのは、価格の安さはもちろんですが、羽が6インチ(約150mm)と大型な点と羽が金属製ということ。
買ったのは2012年7月。当時は690円で送料無料でした。注文の翌日に発送され、さらに翌日には自宅に届くというスピード感。ホントすごい物流システムですね。

さてレビューです。

いきなり不動品でした(笑)。USBで給電して本体背面のスイッチを入れてもうんともすんともいわない。
クレーム入れて交換してもらうつもりでアマゾンのアカウントサービス内をさまようと、なんとこの商品、返金対応のみで交換は不可とのこと。どうやら入荷が安定していないようで、いつ代替品が入手できるか不透明ということのよう。あ、2年前のことですよ。今は違うかもしれません。
まあ、交換してもらうにしても梱包発送したりいろいろと手間なので、さくっと分解修理することにしました。

結論から言うとハンダ不良でした。ハンダ付けを直したら問題なく動きました。
この手の安物家電に使われている電線、ホントに質が悪いですよね。数回の屈曲で断線なんてのはザラ。おまけに本体からケーブルが出ているところを保護するコードブッシュのサイズがあっていないので、ストレインリリーフとして機能していません。ハンダ付けがマズいところに追い打ちをかけたのではないかと想像します。貼ってあった「QC Passed」のシールが虚しいです。

肝心の風量ですが、少なくとも例の貧乏改造版扇風機よりは上です。700mm以上離れた場所で、顔だけでなく胸元にもよく風が来ます。間違いなく風量は出ています。
アマゾンのレビューでは音がうるさいというのが目立ちますが、自分的にはぜんぜん許容範囲。回転系の芯ズレから来る周期音はほとんどなく、聞こえるのはブォーっというファンの風切音そのものだけです。

羽は打ち抜き加工したアルミの薄板を曲げて製作されています。自分はやっていませんが、羽の角度をいじれば多少のカスタマイズは可能でしょう。

ブラシレスモータが採用されていたのにはちょっと驚きました。あまり深いところまでバラしてみていないのですが、PC用のファンなどと同様の構造だと思われます。耐久性という意味でこれはいいです。購入から2年が経過しようとしていますが、今年も元気に動いてますよ。ちなみに真下に向けると回転数が落ちます。モータの構造由来だと思います。

総じて、普通のよくできた家電と同等のものを期待してはダメだけど、少々の不具合も楽しんで受け入れられるひとにはオススメの逸品ですね。

今日現在も同じものが売ってますが980円になってますね。